夫と結婚した当時は、毎日が新鮮でした。
「これがイギリス流の紅茶の淹れ方なのね。」とか、「イギリス人はこんな風に考えるのね。」とか、とにかく毎日、夫の行動の一つ一つが新鮮でした。
国際結婚のメリットとしては、「生きた言語が学べる。」ことがあると思います。
相手はネイティブスピーカー。
結婚当初はまるで24時間個人レッスンを受けているかのようでした。
私も、日々自分の英語力が上達していくのが嬉しくて、分からない単語の意味をいちいち調べたりしていました。
それもあって、私の英語力はメキメキ上達し、時には英語で夢を見ることもありました。
夫はよくびっくりした時に、
「ブライミー!」と言います。
なので私も、何か驚いた時は「ブライミー!」という言葉を使うようになりました。
その辞書的な意味は今でも知りません。スペルさえも知りません。
なのに、その言葉を私は使っている。
なぜなら、「そのシチュエーションに置いて使うのが相応しい言葉だ。」というのは知っているから。
まさに、「オンザジョブトレーニング」。
赤ちゃんのような言葉の学び方です。
けれど、結婚して数年経った頃から、英語の成長曲線が横ばいになり、その後成長がピタッと止まりました。
時によってはむしろ下降しているのではという気さえするようになりました。
昔は、「2人称」「3人称」などきちんと意識しながら話していたのが、だんだん適当になって、
疲れている時など、めちゃくちゃな文法で話してしまうことが増えてきました。
また、私のメチャクチャな英語に慣れてしまって、夫も私の英語を直すことがなくなってきました。
今は、これ以上自分の英語が酷くならないように、「現状維持」という感じです。
また、結婚当初はいかにも「イギリス人らしい」と勝手に思っていた夫の行動が、実はただの夫の性格によるものだったと徐々に気がついてきました。
例えば夫は、友人との会話で「相手に調子を合わせる」ということをあまりしません。
以前はそれを「やっぱりイギリス人だから、個がしっかりしてかっこいい。」なんて思っていたのですが、どうやら違うということに気がつきました。
それは、シャイな夫の「性格」だったのです。
イギリス人でも、ちゃんと相手のノリを見て、調子を合わせる人はいます。
ナショナリティーの違いというよりもむしろ、パーソナリティの違いだったのです。
私にもどこか「欧米崇拝」なところがあって、勝手に夫のことを美化していたのだな、と気付かされました。
「国際結婚」というと、「インターナショナル」という部分ばかり強調されがちですが、
国際結婚を10年間してきた今の私が思うのは、
国の違いによる相性よりも、結局は、性格の相性の方がよっぽど大事、ということです。
それで言うと、私と夫はもともとシャイな性格や、ユーモアのセンスが似ていて、相性がよかったのだと思います。
性格の合わない日本人と結婚するくらいなら、国が違っても性格の合う人と結婚した方が、よほど良いです。
あと、国際結婚に関して「諸刃の剣」だな、と思うのが、
住む国が2カ国に分かれる、ということです。
2カ国に拠点があって楽しい反面、夫が家族と離れていることを申し訳なく思う気持ちもあります。
でもそれに関しては、心配しても仕方のないこと。
2カ国に半年ずつ住む、とか、解決策はいくらでもあるので、その時その時の最善の生き方をしていれば良いと割り切っています。
そのためにも、住みたい時に住みたい国に住む!自由を獲得するためにも、
私たち夫婦にとっては、資産運用が欠かせないことなのです。