IBDに入会したら絶対読むべきコラムがあります。
IBDの目玉コラムと言って良い、Big Picture(ビッグ・ピクチャー)です。
私はこのコラムが大好きです。
月曜から金曜まで(日本時間だと火曜から土曜まで)、毎日更新されます。
’’Big Picture’’とは、直訳すれば「全体像」とか「大局」といった感じです。
その名の通り、ビッグ・ピクチャーを読むと、今、市場では何が起こっており、何が問題になっているのかが分かります。
トップページの、Market Trendから、ビッグ・ピクチャーを開くと、こんな感じでコラムが並んでいます。
クマの写真の時は、市場が弱気(ベア)気味になっていて、牛の時は強気(ブル)になってるとパッと見て分かります。
クマが雄叫びを上げている写真など、見るだけで嫌な予感がします。
試しに、イーロン・マスクさんの顔が大きく映った 「June 03, 2022」のコラムを開いてみます。
タイトルは、「Stock Market Slammed As Jobs Data Raises These Fears; Elon Musk Move Hits Group」
=「雇用統計で懸念される株式市場の低迷、イーロン・マスクの動向はグループにとって打撃となる」
これだけでも、今日のマーケットの概要が伝わってきます。
記事を開くと、このような感じです。
英語で読むのは大変すぎるので、Google翻訳でページ毎翻訳すると簡単です。
でも、Google翻訳は性能がイマイチで、スッと頭に入ってきません。
少し手間はかかりますが、記事の部分だけコピーして、
DeepL翻訳というサイトで翻訳して読んでいます。
このDeepL翻訳はとても優秀で、特殊なマーケット用語も自然な日本語に訳してくれます。
この真上にある、枠で囲まれた「MARKET PULSE」という表示は、コラムを読む時間もないほど忙しい人にも便利です。
「MARKET PULSE」の項目を一つずつ説明しますね。
まず1番最初の「Friday’s action」では、その日のマーケットを一言で表現してます。
この日は、「Indexes tumble on jobs data」=「雇用統計で株価が下落」です。
2番目の「Current outlook」では、「現在の見通し」つまりマーケットの方向性が示されています。
Market in confirmed uptrend =上昇トレンドが確認された市場
uptrend under pressure =上昇トレンドに圧力がかかっている
market in correction= 調整中の市場
3つのうち、どれなのかが分かります。
3番目の「Distribution days」というのはオニール独自の表現で、「売り抜けの日」のカウントが何回あったかが分かります。「売り抜けの日」の説明はまた別のコラムでします。
この場合、「1 on Nasdaq, 1 on S&P 500」というのは、「ナスダックで『売り抜けの日』としてカウントされた日が1回、S&P500でも1回あった」という意味です。
4番目の「Leaders up in volume」は、取引量が増加した銘柄。
5番目の「leaders down in volume」は、取引量が減少した銘柄。
「MARKET PULSE」の、「パルス」とは、「脈拍」という意味で、上手い日本語訳が思い浮かばないのですが、「市場の鼓動」みたいな感じで、これをパッと見るだけで、マーケットがどういう脈拍を打っているのか、それは「ドクドクと早く打っていて、危険が迫っているのか」、それとも、「とっくんとっくんとゆっくりとした脈で、ゆったりとしているのか」。そんなことが分かる、秀逸なネーミングだと思います。
さて、ここまででも、初心者がなぜ絶対にビッグ・ピクチャーを読むべきなのか、分かってもらえたと思いますが、私がビッグ・ピクチャーを大好きな理由は、実はそこではないんです。
ビッグ・ピクチャーのコラムは、個人投資家が今、どういう投資行動を取ったら良いのか示してくれるのです。
例えば、経済ショックの際などは、いち早く「現金比率を増やして、高みの見物をしていなさい。」と警告がありますし、そろそろ底を打って反転するかどうかという時には、「そろそろウォッチリストに入っている株の購入を少しずつ進める時です。」など、具体的に指示してくれます。
利益を得るのと同じように、IBDに加入している個人投資家の資産を守ることを大事に考えている、そんなIBDの理念が感じられます。
私などは面倒くさがりの不良なので、しょっちゅうこの警告を無視してしまいますが、それで後悔したことも何度もあります。
とにかく、このビッグ・ピクチャーを読むためだけでも、IBDに加入する意味があると思います。
追加情報
アメリカは日本よりも13時間ほど遅れているので、日本時間で午後22時頃(米国では午前9時頃)米国のマーケットが始まります。
Big Picture は、米国時間で月曜日から金曜日まで毎日、午後18時頃更新され、その日のマーケットがどうだったのか、振り返りをします。(が、日本ではもう日付が変わって翌日になっているので、前日の米国市場ということになります。日本時間では、火〜土曜まで、毎朝、午前7時頃更新されます。)
時差の関係で、IBDのコラムなどの更新時間帯が少し分かりにくいのが難点です。